mCrt Release 2017 Vol.004

mCrtのとって開幕戦となった全日本ラリー
上位クラスに割り込む速さを発揮しつつも無念のリタイア
ラリー初日、朝こそ好天に恵まれたものの、天気予報は下り坂。
天気の変わり目をいかに捉えるかが勝負の別れ目と予想されましたが、蓋を開けてみるとSS1から車両の不調や、イタリアでの走りを意識して今シーズン大きく方向性を変えた足回りのセットアップ習熟、さらにはぶっつけ本番での使用となった今シーズンの新作タイヤとのマッチングに手間取り、クラストップのペースについていけない苦しい展開。
さらには午後のロングステージで天候の変化を見逃し、トップ勢に対しタイヤ交換タイミングが遅れるという戦略的ミスも重なり、Day1はクラストップから1分近くのビハインドとなるクラス4位で終了となりました。
明けてDay2、前日の感触をもとに変更したサスペンションセットアップの変更が当たり、この日最初のSS10ではクラス2位以下を大きく引き離す圧倒的なベストタイムで発進するも、続くSS11の高速複合コーナーにて120km/h超からコースオフしクラッシュ。そのままコース復帰は叶わずリタイヤとなりました。
モントレー2017 in 嬬恋
DAY1(6/10):JN5 3位 / 総合 14位
DAY2(6/11):SS11 リタイヤ
公式サイト
http://www.rally-montre.com/
ドライバー:眞貝 知志(Tomoyuki Shinkai)
悪い流れを変えるというのもドライバーの大切な役目であると自負していましたが、今回は闘争心が理性を上回ってしまい、Day2のオーバーペースを自分で止めることができませんでした。
昨年のローマから今年のトリノと、ドライバーとしては悪い結果が続いているなか、今回のモントレーは今年のローマに向けて勢いを挽回する唯一のチャンスでしたが、こうして自らのミスでふいにしてしまったことを、とても恥ずかしく思いますし、変わらずご声援を頂いているスポンサーやファンの皆さまに対し、申し訳ない気持ちでいっぱいです。
イタリア・全日本とも、ライバル車両のスピードは圧倒的なものがあり今後も苦しい戦いが続くと思われますが、まずは自分自身がやるべきことを最低限こなすレベルまでパフォーマンスを回復するべく、改めて努力して参ります。
改めて今回の結果に対し、深くお詫び申し上げます。
コ・ドライバー:安藤 裕一(Yuichi Andou)
ライバルとはお互いに万全な状態でイーブンと考えて臨んだ今回のラリー、ライバルよりもドライバーには気持ちよく走ってもらう必要がありました。
しかしながらシーズン初戦で出てくるような問題に苛立っているドライバーに対し、それを上手くフォローし、ドライビングに集中してもらうことがうまく出来ませんでした。
またDAY2のオープニングSSで出たベストタイムは、私には無理なプッシュをしたとは感じなかったので、そのまま次のSSに入ってしましました。
ここはリエゾンも15分と短く、ヘルメットを被ったままの移動でしたので、気持ちを落ち着ける時間も殆どありませんでした。
今から考えるとドライバーは普段より気持ちが高まっていたのでしょう。そこで私がもっと冷静でいなければならなかったと深く反省しております。
クラッシュに関しては、時速100キロからのサイドインパクトでしたが、Hansのような頭頸部保護システムをクルー二人共装着していたこと、チームに堅牢なボディとロールケージ、安全性の高いヘッドサポート付シートを用意して頂いたことで、直ぐに車両から脱出し、後続に対し適切な合図をおくることが出来ました。
またドライバーの眞貝は私の身体をずっと気遣い、考えうる最良の対応をしてくれました。
次は新城ラリーです。
間が空いてしまうと捉えるか、対策する時間があると捉えるかは我々次第だと思います。
それまでに今回の反省をし、対策をチームと考え、良い結果を皆さんにご報告できるよう頑張ります。
次戦全日本ラリー
Rd.9 新城ラリー2017(11/3-5)
mCrt Rally 49号車
FIA R3規定準拠
エンジン:直列4気筒 1,368cc
ターボチャージャー:ギャレット製 GT1446
リストリクター:Φ29mm
最高出力:180HP / 5,500rpm
駆動方式:FF
車両重量:1,080kg(R3 規定最低重量)
モントレー 2017 in 嬬恋
SS10:総合6位 / JN5クラス1位
mCrt RALLY TEAM PARTNER2016