mCrt Release 2017 Vol.015
mCrt 来年に向けて始動開始
mCrtは、来年のイタリア トロフェオ アバルト(アバルト チンクエチェントのワンメイクレース)参戦に向けて、11月19日に初のテスト走行を実施しました。
始動の舞台は、イタリア中部に位置するムジェロサーキット。
スタートに立ったのは、mCrtドライバー・蘇武 喜和(ソブ ヨシカズ)と『ABARTH 695 ASSETTO CORSE EVO』。
この日の様子を、蘇武のリポートでお届けします。
ムジェロ サーキットは、フェラーリが運営するイタリア屈指のハイスピードテクニカルサーキットです。
テストで使用した6速シーケンシャルの 『ABARTH 695 ASSETTO CORSE EVO』 もほとんどのコーナーを4速あるいは5速で走り抜ける、評判に違わぬトリッキーなサーキットです。
今回お世話になったのは、トリノでアバルトレーシングディーラーをしている 『Team FORZA』 。
イタリア語のみならず、日本語も危うい蘇武ですが(笑) とてもフレンドリーなチームスタッフをはじめ、mCrtのイタリア在住スタッフ アンドレア フォルトゥナートやトロフェオアバルトの初代チャンピオンであるコーディネーターのマニュエル ヴィラ氏にも協力を仰ぐことができて、とても心強い体制で挑むことが出来ました。
当地の朝の気温は0℃。
初めて使用するミシュランタイヤはハードコンパウンドで、
「冷えきった路面にはとってもスリッピーだから気を付けて!」とチームから言われましたが、、、
実際走り出すと…
想像していた以上にツルッツルッ!難コースはさらにエキサイティングな状況に!
特にリヤの車重が軽いので、リヤタイヤがなかなか暖まらず、辺り構わずの “ドリフト状態” 、コース上にマシンを収めるのがいっぱいいっぱい。まるで氷の上を走っているようでした(汗)。
午後になって路面温度が徐々に上がるのに伴ってグリップも上がっていきペースアップ。
最終的にはコースのリズムも掴めて、今年10月にムジェロサーキットで行われたトロフェオアバルト最終戦のレースラップとほぼ同タイムで走行をすることが出来ました。
低い路面温度など、最終戦に比べてあまり良いとは言えないコンディションを考慮すると、チームスタッフも最高の評価してくれました。
今回は、タイムを出せたのも収穫ですが、それ以上にマシンやタイヤ特性、コースコンディション、チームの雰囲気などなど、実際に走行してみないと分からない事をたくさん肌で感じることが出来て、来年に向けて何よりのテストになり、いよいよスタートの舞台に立ったんだと強く感じました。
今回のテストでは、もう1名日本からジェントルマンドライバーMさんを招待して、2名で交互にテスト走行を行いました。
日本ではレース参戦、海外サーキットも走行経験のあるMさんですが、ムジェロサーキットは初走行。
シミュレータでは沢山走行した経験があったそうですが、実走行ではかなり緊張されていました。
そんなMさんの緊張を解す為、今回は特別にレースカーの 『ABARTH 695 ASSETTO CORSE EVO』に助手席を取り付けて、アドバイザーが助手席からサポートしながら走るという、日本ではなかなか実現出来ないサポート体制での走行を行いました。
心強いサポートのお陰で、初め緊張していたMさんも最後の走行ではかなりペースも上がりノークラッシュ、ノートラブルで走行を終えることが出来ました。
今回、Mさんの走行は、mCrtとしてもテスト的なトライでしたが、このようなスタイルを今後メニュー化して、ファンの方々にもアバルトでサーキットを走る楽しさを提案していければと考えています。
mCrtのレース活動復帰へ向けて大きな1歩となった今回のテスト走行。ここで得た収穫を2018年トロフェオ アバルト参戦に照準を合わせて生かせるよう、レーススケジュールが決定次第、準備を進めていきたいと思います。
そして最後に、今回サポートしていただいた大勢の方々に感謝の気持ちをここでお伝えしたいと思います。
本当にありがとうございました!
そして、2018年も変わらぬ応援をよろしくお願い致します!!
ムゼオチンクエチェントレーシングチーム
蘇武 喜和