mCrt Release 2016 Vol.008

最後までコンマ1秒を詰めた結果掴み取った勝利!
変化するコンディションの中、“我慢”の大切さを改めて思い知らされたラリー
今年も生憎の天候に見舞われたモントレー 2016 in 嬬恋。
豪雨のシェイクダウンとなった金曜日。翌日から始まる戦いでも雨天が予想されマシンのセッティングを悩ましました。昨年はその雨天により最後の最後でクラス優勝を逃すという悔しい結果だったこともあり、今年のモントレーも『天候』へ対応できるかどうかが一つの鍵となることが予想されていました。
予想通りに雨天でのスタートとなったDAY1。急成長の若手『新井大輝選手(シトロエンDS3 R3-MAX)』とシリーズポイントトップの『柳澤宏至選手(プジョー208 R2)』、ともに群馬を地元とするドライバーを追いかける展開。さらにもう一人の急成長の若手ドライバー「勝田貴元選手(トヨタGT86 CS-R3)』が眞貝の後に続く混戦でした。最大のライバルとなる新井大輝選手のシトロエンDS3 R3-MAXと比べ高速ステージの多いモントレーにおいてパワーやホイールベースの短さが不利となるABARTH 500 RALLY R3Tは徐々に引き離されてしまいました。
ABARTH 500 RALLY R3T
180hp/5,500rpm、最大トルク300Nm/3,000rpm
シトロエンDS3 R3-MAX
234bhp/4,750rpm、最大トルク430Nm/3,000rpm
DAY1が終わってみれば、トップの新井大輝選手とは25.1秒の差がつきクラス2位という結果に。
非常に苦しい展開でしたが、一縷の望みをDAY2のタイヤ選択及びマシンのセットアップに賭けるべく、チームのメカニックと深夜まで検討しました。
そして迎えた翌朝。
夜中から当日朝にかけての天候、この後予想される天候や路面状況などなど、最後の最後までタイヤ選択に悩みましたが、
導き出した結論は
『コースはセミウエットに落ち着くはず。ドライタイヤで行こう!』
でした。
今大会より新たに17インチで戦っているmCrtのABARTH 500 RALLY R3T。DAY1はダンロップの新型ウェットタイヤ「FORMULA-R D93J」で走りましたが、DAY2ではドライタイヤ「DIREZZA β02」を選択。サービスパークは雨が残っているなか奇策ともいえる選択でしたが、蓋を開けてみればSSが行われるコース上の雨は止み、勝負どころの「パノラマ」はほぼ全面ドライに。
見事タイヤ選択とステージのコンディションがマッチし、DAY2最初のSS(SS10)でクラストップの新井大輝選手とコンマ6秒差のタイムをマーク。苦戦のDAY1に比べてSSタイムの差をほぼ同タイムまで詰めることに成功しました。その後は新井大輝選手と一進一退のベストタイム奪取合戦となるなか、SS11でのコース上に仮設されたシケインのウォータタンクに衝突したことに対して新井大輝選手に30秒のペナルティーを課せられたことにより、結果的には眞貝のABARTH 500 RALLY R3Tが1.2秒の差で優勝を獲得しました。
JN5クラス:優勝 / 8台
総合:8位 / 63台
次戦:
2016年9月22日-25日
4° RALLY DI ROMA CAPITALE(イタリア / ローマ)
いろいろとあったモントレーでした。DAY1では思うような戦いを進められずに悔しさが募りましたが、「集中力だけは切らさずに行こう」と自分に言い聞かせ続けていました。
DAY2のタイヤの選択が功を奏したことをはじめ、変わりゆく天候を含めたコンディション変化にほぼノーミスで対応できた結果、思わぬところから勝利が舞い込んできました。
僕以上に歯がゆい思いをしながらも最後の最後まで諦めなかったコ・ドライバーの漆戸選手、チーム、そしてファンの皆様、スポンサーの皆様に感謝しています。
悲願のモントレー優勝で勢いがついたので、来月のローマラリー(4° RALLY DI ROMA CAPITALE)では暴れてきたいと思います。
引き続き応援よろしくお願いいたします。
mCrt RALLY TEAM PARTNER2016