mCrt Release 2017 Vol.006

mCrt Release 2017 Vol.006

イタリアに到着しました。

9日(土)に到着し、10日は打ち合わせを兼ねてSPORTECの車両が出場する近場のヒルクライムレースに案内してもらいました。

小さなサーキットでの草レース程度かと思ったら、公道を封鎖し、現役ラリーカーがいたり、
旧車のボディだけを流用してリヤにバイク用エンジンを積んだ「魔改造」車両や、フォーミュラカーも走る、いわゆる「これがやりたいんだ!」をサラっと実現している、夢のような遊び場でした。
参加者も、いわゆる「いいおっちゃん」たちで、彼らの奥さんや家族がピクニックがてら遊びに来ていて、まさに老若男女が楽しんでいます。
日本とは完全に異なる幸せ感満載の空間がそこに広がっていました。
ドライバーの眞貝は本番を前にイタリアの自動車文化の奥深さを体感し、こんな人たちの眼の前を走る欧州選手権のステージのすごさをひしひしと感じていました。

楽しい時間もこれでおしまい。
これから本番に向けてテスト・移動が繰り返される毎日となります。

 

Monday Test、無事完走しました!

11日(月)は、mCrt 車両専用に道路占用許可を取ってもらい、占有時間をフルに使って50kmみっちりと走り込みました。
今回のDay1のステージ、ローマラリーとしては初めて用いられるステージですが、ナロー、ファースト、バンピー・・・、とても日本で類似の道を探すことができないような条件が揃っています。
ここを安全に通過できる状態を確保することが完走に向けて必須!
そこで、今回チームが選んでくれた道は、かつてのサンレモラリーでも本番のステージで用いられていたという場所で、ところどころ舗装が荒れ、マシンの安定性を見るのによいコーナーもあり、充実の1日になりました。

コ・ドライバーのダニーロは、思った通りのナイスガイで、まったく問題なくホッとしました。
本番に向けて、一つづつ解決していく実感にテンションも上がっています。

 

 

ABARTH 124 RALLY (R-GT)、
少し緊張の、そして最高に楽しい試乗リポートです。

アバルトファンだけでなく、日本のラリーファンも含めて待ちに待ったABARTH 124 RALLYのテストを無事終了。

日本人で初めてこのマシンをドライブした眞貝、さすがに緊張と満足の入り混じったなんとも言えない興奮を隠しきれない様子でした。
ABARTH 124 RALLY は、FIAのラリー車両規定 R-GT に従って製作されたマシンで、その改造範囲は R3 よりも断然広く、エンジンは1,800CCに換装、さらに専用トランスミッションを搭載されるためにボディパネルにも手が入り、サスペンションサブフレームもパイプフレームの専用品が採用されるなど、2WD版R5車両のような過激な改造マシン。
馬力はR5をも凌ぐ300馬力、これが1tそこそこの車重に詰め込まれているのですから、乗り味も暴力的な予感がプンプン!

今回試乗を行ったマシンは今年のTROFEO ABARTH 124 RALLYでチャンピオンを取った Fabio Andolfi Jr.選手のマシンそのもので今週末のローマラリーにもバッチリ参戦する本番車。
Berinini Rally チームからも「頼むから壊さないでくれ」と事前に何度も念押しされていましたので、ビビり度も超UP!

眞貝は、「ドライバーを長くやっていると、良い車・良い足・良いタイヤって、1分くらいで分かるんです。今回もまさにそれ、一回加速し、一回ブレーキを踏み、一回ハンドルを切った時点で、あーこれはいける、いい車だ!」と実感していました。
124という名前から、かつての FRマシンのような大カウンターをついつい期待していまいますが、コイツはまさに進化した現代のタイヤの摩擦円の”縁(ふち)”を電子制御の力で引き出す、”21世紀版ハイテクFRマシン”なのでした。

最初は”信頼してないよ”オーラが全開だったBernini Rally チームの皆も、眞貝がそれほど馬鹿な運転をするドライバーではないことをだんだんわかってきてくれたようで、まさに走りを重ねるごとに口数が増し、”どんどん走れ”と(笑)イタリア人の最大の賛辞!?を送ってくれてました。

この様子は、皆さまご存じのTipo誌にも取り上げて頂く予定なので、ぜひお楽しみに!

明日からはいよいよレッキ。いよいよ!です。気持ちも高まってきています。

*ドライバー、眞貝知志とラリーの開催スケジュールは下記の通りです。

13日(水)終日 レキ
14日(木)午前 レキ
夜 シェイクダウン
15日(金)朝 ローマ市街ステージのレキ
昼 スタートエリア進入 〜フォトセッション (コロッセオ周辺!)
16:45 セレモニアルスタート〜市内ツアー (真実の口!)
18:30 SS1(コロッセオクアドラート前広場)
21:00 デイ1終了 (フィウッジ着)
16日(土)ラリー (フィウッジ発着)
17日(日)ラリー (フィウッジ発)
17:00ラリーフィニッシュ (Pontile di Ostia)海辺
18日(月)ローマ発、ヘルシンキ経由で翌朝セントレア着