mCrt Release 2015 Vol.009

天候に翻弄された戦い
豪雨の3日間、ターマックで引き離すがグラベルで追いつかれ悔しい結果に。
標高1,500mの高原を舞台にしたモントレー2015 in 嬬恋。昨年もゲリラ豪雨により翻弄されましたが、ことしは開催期間中の3日間「すべて雨」と過去にもめずらしいほどの天候となりました。
モントレーのターマックでは高速ステージが多く、ABARTH 500 Rally R3T(以下R3T)も6速全開でメーター表示が180km/hを超えます。さらにことしのモントレーではSタイヤが禁止となり、mCrtをサポートいただいているダンロップ製の新型DIREZZA ZⅡ★β02を装着しての戦いとなりました。こちらのタイヤでR3Tを走らせるテストはしたものの、ウェットコンディション下でラリーを戦うのはもちろんはじめてのこと。各チームも同条件のため、タイヤチョイスがラリーの結果を左右するひとつのポイントであることは想像していました。
ラリーがはじまりSS1。R3Tは全開で加速し最初の左コーナーでリアがブレイク! 今大会を示すような路面コンディションの悪さがドライバーの脳裏をよぎります。路面コンディションとタイヤのマッチングなどを確認していたためSS2を終了した時点でクラス5位。クラス1位とは11.6秒離される結果に。しかしつづくSS3から4本連続でクラス1位のタイムを叩き出し、SS6の時点で逆転。その後も安定した走りでDAY1終了時にはクラス2位のマシンに対し16.9秒のアドバンテージを築きました。
むかえたDAY2。mCrtオフィシャルレースクイーンが作ったてるてる坊主の甲斐もなく、昨日から雨が降り続けていました。そのため砂利のうえに設営しているサービスパークでは大きな水溜りが池のように広がっているほど。DAY2最初のステージであるSS11。上位クラスのJN-6においてクラッシュが発生するも眞貝選手はクラストップタイムの快走。つづくSS12では5.9kmのステージ距離のうち2.9kmにも及ぶグラベル区間が含まれたコース。そこは想定していないほどの路面コンディションの悪さに苦戦をしライバルマシンが迫ってきます。
さらにその後のSS13、SS14、SS17の3本がグラベル主体のコースとなるため、苦しい戦いが強いられます。しかしSS14が悪すぎる路面コンディションのためキャンセル(公式通知No.5)となり、残すSSが3本の時点で2位のライバルマシンとの差は5.3秒。SS16のターマックでクラストップタイムで走りクラス1位を死守するものの最後のSS17はグラベルコースのため逆転されてしまい、悔しい結果となりました。
SS総数:16本(総距離65.303km)
※SS14:路面状況悪化によりキャンセル(未実施)
JN-5クラス:2位
総合:11位
8月29日(土) 11,300人
8月30日(日) 8,000人
眞貝選手のコメント
今大会独自のタイヤ規制やグラベルを含んだコースに加え、想定を上回って悪化したDay2の路面コンディションに対しては、ライバル選手の思い切ったタイヤチョイスのほうが正解だったようです。
冷たい雨の中応援に駆けつけてくださった多くのファンの皆様に“優勝”という結果をプレゼントすることをできずとても残念ですが、この悔しさをバネに、また次戦以降に向けて準備を進めていきたいと思います。引き続きmCrt ABARTH 500 Rally R3Tの応援をどうぞよろしくお願いします。