眞貝による『Alfa Romeo 4C』インプレッション!

眞貝による『Alfa Romeo 4C』インプレッション!

mCrt Rally Driver 眞貝 知志による
Alfa Romeo 4C インプレッション!

はじめに総論を言ってしまいますと「素晴らしいスポーツカー」です!
”4つのタイヤを使い切る”という目的に限っては、車としてほぼ理想的な状態だと思います。
駆動方式やエンジンの搭載位置という表面的な要素だけではない、「ピュアスポーツカー」の深みというものを教えてくれる車です。
でもその「深み」は、全開で走らせないと味わえなさそう。。。
ぜひ、一度ミニサーキットでも構いませんからこの車で全開で走らせてみて欲しいと思います。

【ブレーキ】
・ややオーバーサーモ気味で町中ではカックンしやすいが、ペースをあげた強めのブレーキ領域ではペダルタッチ、コントロール性もよい。
・姿勢はピッチングが穏やかだがかといってフロントが突っ張りもしない。ほどよい姿勢変化。
下りでもまったく遠慮せずフルブレーキできる。ABARTH500とは別次元の強いブレーキを常用できる。
・ブレーキバランスは前寄りで安定重視

【ハンドリング】
・さすが軽量・低重心。とくに重心の低さがこれほど効くとは想像を超えていた。
コーナリング中の路面うねり等での乱れ方がABARTH500などとは比べ物にならないくらい穏やか。
(あらためてABARTH500で全開で走ることの難しさを実感)
・ロールの切り替えしも動きが小さいため自信をもって『G』をかけられる。
・街乗りではハンドルの反応が過敏でデリケートだが、ペースを上げるとピーキー過ぎず、OK!
・基本弱アンダーで安定志向。ハンドル反力も豊かで舵の抜けも感じやすい。
・リヤのメカニカルグリップが高いのでアクセルオン時も挙動破たんの気配がない。2速でだいぶ荒っぽくアクセル入れて何とか電子制御を介入させられるくらいで、3速以上ではアクセルオンでもニュートラルに前に進む。地味だがタイムが出るはず。車としてあるべき姿。
・ボディ&サス取り付け剛性が高く、走行中のタイヤのアライメント変化が少ない。

【エンジン】
・ターボラグ少なく運転しやすい。パワーはもうこれ以上は要らないでしょう。。。
・TCTとの協調制御のためか、中間の「迷いアクセル」みたいなことをやるとギクシャクする場面あり。
・TCTは問題ないが、ギヤ比はクロスしていない。ミニサーキットレベルの車速域では2・3・4速が離れていて、ややもっさりとした印象を受ける場面あり。
・軽い車重もあいまって加速力も十分。ランサーのエボリューション(ノーマル)と同等かそれ以上。

【その他】
・前方視界良好で車の幅を把握しやすく、ラインを攻めやすい。
・ピュアスポーツカーなことからトランクも狭く、長距離の移動は辛そう。
・これで800万円ということなので凄いコストパフォーマンスの高さ!