眞貝による『ABARTH 695 Biposto』インプレッション!

眞貝による『ABARTH 695 Biposto』インプレッション!

mCrt Rally Driver 眞貝 知志による
ABARTH 695 Biposto インプレッション!

■市街地
・中低速での扱いやすさ:2
190psのハイチューン仕様のエンジンだが扱いにくさは皆無。
フルスペック仕様はドグミッションの扱いには慣れが必要。走行ペースに限らず、素早いシフト操作で一気にシフトチェンジすることが求められる。

・発進・加速のスムーズさ:2
クラッチは500 / 595と全く同様のマイルドな特性なので発進も苦にはならない。

・小回り性:3
595と同様の小回り性を確保

・シートの乗り心地:2
595と同様のシートの乗り心地を確保

 

■ワインディング
・アクセルレスポンス:4
スポーツモードOFFでは595コンペのスポーツモードON時と同等。スポーツモードONでは音量が増大し、エンジン制御も明らかに変化。レスポンスもグッと高まり、キビキビと走ることができる。

・高回転の吹け上がり:5
スポーツモードONでは、1速ではそのパワーを伝えきれないほどの鋭い吹けあがり。2、3速とシフトアップしてもその加速が衰える感じは受けない。

・コーナリング時の安定性:6
595までのサス特性とは一味違う、上質かつ緻密なハンドリング特性を実現。硬い・柔らかいという言葉では語れない、高級感のある乗り味でコーナリングを十分に楽しめる。

・ブレーキ性能:5
595と同様のブレーキ性能を確保

 

■高速道路
・合流・追越での加速:6
スポーツモードON時では、合流車線から制限速度まで一気呵成の加速。レコードモンツァとはまた違った音質のアクラポビッチマフラーのサウンドを楽しむことができる。

・直進安定性:3
35扁平の18インチタイヤからは想像もできない落ち着いた安定性。

・レーンチェンジ・ランプでの操舵に対する正確性:5
リヤの追従性が良く、ライントレース性が良いので、1車線のなかで自在に操ることができる。

・長距離移動の疲労度:4
乗り心地は595同等以上。サスペンションの仕上がりレベルの高さ、車室内振動特性の良さ(=空間が引き締まったような印象)から疲労度は軽減する。エアコン無しを割り切れるかどうかだけが問題。

 

【総論】
・キーワードは「上質かつ緻密」。
その過激な外観とは裏腹に、ワンクラス上の高級感ある、いい意味での引き締まった乗り味を楽しむことができる。
・もちろん、絶対的速さも魅力。スポーツモードON時の過激なサウンドとパワーはまさにアバルト最速の称号にふさわしい。
・ドグミッションはその希少さから魅力だが、街乗り~ワインディングではペースに合わせてシフト操作のスピードを調整できる標準ミッションのほうが、車の出来の良さをじっくり味わえるのでお勧め。

 

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